ハリウッドの映画陣が21世紀に入ってからゲーム制作に本腰を入れ始めたことで、映画とゲームの融合は加速し始めました。かつてはアメコミ原作物が実写映像化のブームを生み出すもネタ枯れになってしまった今、ハリウッドはゲームの映画化こそが双方のメディアミックスになると判断し、現在多くのゲームタイトルがプロダクション作業へ突入している状況なのです。さらに、映画製作と同時にゲームの制作も頻繁に行われたり、過去の名作映画がインタラクティヴ性を付加価値にゲームとなって蘇えったりと「映画×ゲーム」のクロスオーバー現象は今後、確実に拡大していくことでしょう。映画を題材にしたゲームは北米、欧米を中心に数多くリリースされていますが、残念ながらそれら全てが日本で発売されているわけではありません。本書では映画を題材にしたゲームを「シネマゲーム(シネゲー)」、ゲームを映画化した作品を「ゲームシネマ」と称し、ゲームに関しては100タイトル以上を一挙に紹介するほか、資料価値を高めるべく、監督や俳優などジャンル別に細分化させた形で、レンタルビデオ店をイメージした作品紹介をしております。

シネマゲームは映画本編のその後の物語を描いていたり、本編では語られなかった同じ時間軸のビハインド・ストーリーが展開したりと、オリジナルの要素も数多く盛り込まれているのが魅力のひとつです。映画に出演した俳優がCGで作られた自分自身のキャラクター・ボイスを自ら担当したり、実写映像で登場したりするのもシネマゲーム最大のポテンシャルなのかも知れません。プレイヤー自身が映画の主人公になり、ゲーム用に用意されたキャラクターを操って、映画の世界観を堪能できる楽しみもあります。しかし、映画ファンの中には自分の好きな映画がゲーム化されていたことすら知らない人もいるでしょう。本書ではそのような方にも楽しめる誌面構成を心掛け、ゲームファンだけではなく映画ファンにも十分に読み物として堪能できる研究解説書にもなっております。

また、映画業界からはゲーム制作に関わったことのあるシルヴェスター・スタローン氏やジャッキー・チェン氏、ジェット・リー氏にジョン・ウー監督、クエンティン・タランティーノ監督などに登場していただき、さらに無類のゲーム好きで『地獄甲子園』『魁!!クロマティ高校』などを実写化した山口雄大監督に加え、世界が絶賛するシネマティックなミリタリー系ゲーム「メタルギア」シリーズのゲームデザイナー・小島秀夫監督を主軸に、映画とゲームの融合に興味を示している業界人の方々からゲーム、映画、そしてシネマティックなゲームの魅力について語っていただくインタビューも敢行。

[著者]吉田武(ジャンクハンター吉田)
    灸怜太(大谷弦)
[発行]三才ブックス
[体裁]AB判/160ページ/フルカラー/ムック
[発売予定日]2008年4月30日(水)
[定価]1,890円(税込)

※著者の吉田武氏(ジャンクハンター吉田氏)は映画化されたゲームやシネマゲームに関する多数のコラムや紹介記事を各媒体にて展開中です。本書執筆後もシネマゲームをライフワークとして研究し続けており、映画やゲームに関する多数の記事を『エンタジャム』(クルーズ)、『映画秘宝』(洋泉社)、『この映画がすごい!』(宝島社)、『オトナファミ』(エンターブレイン)等で執筆編集する傍ら、文化放送の映画情報番組『シネマンボ』内のワンコーナー「シネゲーラヂオ塾」のパーソナリティーも毎週努めてます。

【掲載ゲームタイトル一覧】
グーニーズ/ゴッドファーザー/ロボコップ/死霊のはらわた/トランスフォーマー/ロード・オブ・ザ・リング/スパイダーマン/パイレーツ・オブ・カリビアン/ターミネーター/ダイハード/ロッキー/ランボー/ジャッジ・ドレッド/インディジョーンズ/ブレードランナー/マトリックス/スパルタンX/リーサルウェポン/マッドマックス/ブレイド/スター・ウォーズ/スタートレック/エイリアン/X-MEN/パニッシャー/ヴァンヘルシング/ジョーズ/遊星からの物体X/バットマン/スーパーマン/トロン/プレデター/ゴーストバスターズ/バック・トゥ・ザ・フューチャー/ポリスストーリー/ロビンフッド/トゥルーライズ/クリフハンガー/トップガン/ミッション・インポッシブル/プロジェクトA/メン・イン・ブラック/ハムナプトラ/フロム・ダスク・ティル・ドーン/13日の金曜日/エルム街の悪夢/サイコ/ハロウィン/悪魔のいけにえ/ミディアン/ダークマン/スカーフェイス/24/CSI/デスパレートな妻たち/ソプラノズ/レザボアドッグス/ダヴィンチコード/仁義なき戦い/ランド・オブ・ザ・デッド/リング/スウィートホーム/チャーリーとチョコレート工場/バッドボーイズ/霊幻道師/ファンタスティック・フォー/ドラゴンハート/バトルスター・ギャラクティカ/サウスパーク/バフィー恋する十字架/マイアミバイス/エイリアス二重スパイの女/LOST/ダークエンジェル/V.I.P./スコーピオンキング/ムーンウォーカー/アンタッチャブル/ウォーターワールド/ビルとテッドの大冒険/アラクノフォビア/フィフスス・エレメント/ゴーストライダー/300スリーハンドレッド/ベオウルフ/ナイトライダー/エアーウルフ/ハルク/エースベンチェラ/ユニバーサルソルジャー/ウェインズワールド/ハリーポッター/デアデビル/シンプソンズ/サンダーバード/タイムコップ/デモリションマン/オースティンパワーズ/ドラゴン ブルース・リー物語/デイズ・オブ・サンダー/マイノリティリポート/グリーンデスティニー/ハドソンホーク/学校の階段/ドリヴン、他

【ゲームを語る著名人、本書へ怒涛の登場!】
シルヴェスター・スタローン氏、ジャッキー・チェン氏、ジェット・リー氏、ポール・ヴァーホーヴェン監督、ジョン・カーペンター監督、ピーター・ジャクソン監督、クエンティン・タランティーノ監督、トム・サヴィーニ氏、ジョージ・A・ロメロ監督、サム・ライミ監督、ブルース・キャンベル氏、テッド・ライミ氏、ジェリー・ブラッカイマー氏、ジョニー・デップ氏、オーランド・ブルーム氏、キーラ・ナイトレイ氏、ウィル・スミス氏、ジェームズ・カーン氏、ロバート・デュヴァル氏、スティーブン・スピルバーグ監督、ジョン・ウー監督、クリス・ワイツ監督、深作欣二監督、山口雄大監督、北村龍平監督、小島秀夫監督、須田剛一氏、他