スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーによる『崖の上のポニョ』待望の公開日が7月19日(土)に決定した。
また、海に暮らすポニョの“いもうと達”役として、ミュージシャンの矢野顕子が声優に起用されることが明らかになった。『崖の上のポニョ』は宮崎駿監督渾身の意欲作で、「人間になりたい」と願ったさかなの子ポニョと、5才の男の子・宗介の物語。

今回のポスターでは、これまではっきりと明かされていなかったポニョの素顔が、丸い瞳とあどけない表情でとても印象的に描かれている。背景には大海原と3隻の船。これらが全編手書きのアニメーションとして、一体どのような映像として結実するのか期待が高まる。

本ポスターは4月19日(土)より全国の映画館に掲出され、同日より約85秒の『崖の上のポニョ』予告編が映画館限定で公開される。今回発表されたものを含め、わずか2枚のポスタービジュアル以外は未だ多くが謎に包まれている状況のなか、予告編では‘動くポニョ’の姿と共に、もう一人の主人公‘宗介’の素顔も初公開。CGを排して「人間が手で描く」というアニメーションの根源にこだわった「宮崎駿の新たな挑戦」も垣間見られる予告編となっている。

スタジオジブリ鈴木敏夫プロデューサーのコメントは以下の通り。
「確実に宮崎駿は進化していると思います」
製作状況は、今回は‘順調に遅れる’こともなく(笑)、初めてといっていいくらいに順調に進んでいて、印象としては全体の8〜9割くらいまできました。
今回、映画全体の80%くらいのシーンで画面に海が映っていますが、宮崎監督は特に‘波と水の表現’に命をかけてます。これまでにも色々な作品で海を描いてきましたが、まったく新しい海を‘手描き’によって表現しようとしています。それが、作品の品格を作る、とも言っていますね。波の描写に関しては、監督にもこだわりがあり一切スタッフに任せずに、全て自分で手がける力の入りようです。
一部には宮崎アニメといえば「空を飛ぶ」シーンを思い浮かべる方も多いようですが、当然ながら今回は空を飛ぶシーンはありません。ただ、空を飛ぶのにも勝る躍動感を表現することに挑んでいます。確実に宮崎駿は進化している、と痛感させられています。それが楽しみでもあり、恐ろしくもあるような(笑)。
宮崎監督はこれまで常に時代の空気を作品に反映させてきました。昨今世界中で様々な問題が溢れ、大人からみれば絶望を感じることもあるかもしれませんが、傍で監督を見ていると、「5歳の男の子から世界を見ると、どんな時代であれ、世界は美しく、生きるに値する」そんな気持ちが作品に込められているのではと思います。

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