戦争文学の名作として、発表以来40年のロングセラーとなっている、野坂昭如の直木賞受賞作を実写化した「火垂るの墓」(製作:『火垂るの墓』パートナーズ=テレビ東京+バンダイビジュアル+ポニーキャニオン+衛星劇場+佐久間製菓+トルネード・フィルム+ジョリー・ロジャー+パル企画)がついに完成し、7月5日(土)から岩波ホールでの劇場公開が決定した。

戦禍の中、孤児となった幼い兄弟・清太と節子が精一杯生きたあの暑い夏の日──。1988年の高畑勲監督によるアニメーション映画でも知られるこの名作を今回監督するのは、故・黒木和雄監督を師と仰ぎ、05年に浅野忠信主演『誰がために』で監督デビューした日向寺太郎。当初、この企画は黒木監督で映画化が検討されていたが、黒木監督の急逝後、日向寺監督がすべてを引き継いだ。

原作の舞台である兵庫県でオールロケを敢行し、清太と節子が生きた敗戦の暑い夏を再現。黒木監督の姿勢を受け継ぎ、静かに深く心に刻まれる感動作を黒木組のベテランスタッフや、本作が初の映画音楽となる世界的なギタリスト・渡辺香津美と、ピアニスト・谷川公子のユニット、Castle In The Air と共に完成させた。

兄の清太を演じるのは、4月スタートのNHK「瞳」にも出演する注目の若手俳優・吉武怜朗。妹・節子を演じるのは、フジテレビ「Dr.コトー診療所 2006」に出演した弱冠5歳の畠山彩奈。そして、親戚の未亡人役に松坂慶子、清太の母に松田聖子。さらに長門裕之、原田芳雄、池脇千鶴、江藤潤ら豪華キャストが脇を固め、不朽の名作がスクリーンによみがえる。

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