この度、ぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2007」にてグランプリを獲得した石井裕也(24歳)が、香港国際映画祭の会期中に開催されるAFA(アジア・フィルム・アワード)が新設した「エドワード・ヤン記念」アジア新人監督大賞を受賞しました。
ホウ・シャオシェン監督と並ぶ「80年代台湾ニューウェーブ」の牽引役に始まり、常に斬新な才能を開花させてきたエドワード・ヤン監督が昨年、59歳という若さで急逝したことを偲んで設けられた、まさに特別な賞です。

★「エドワード・ヤン記念」アジア新人監督大賞とは…
その才能のあり様だけでなく、人間としてより高みを目指している作品を作っていると認められた若い才能に贈られる賞

★AFA(アジア・フィルム・アワード)とは…
AFAは2007年から香港国際映画祭の会期中に開催されるアジア映画賞(10賞)の祭典。
この1年間で製作もしくは公開されたアジア地域の映画のうち、最優秀作品賞、同監督賞、同主演男優賞など10部門にわたるノミネート作品の中から、審査員が選出するという、アジア版アカデミー賞。
2007年、中国への返還10周年を迎える香港でスタートした、このアジア映画賞は、1997年、英国から中国への返還式が行われた香港コンペティション&エキシビション・センター(5.000人規模)で行われ、アジアのスターたちを含めた多くの映画関係者が来場して、テレビ放映までされました。本年3月17日の表彰式には石井監督も出席。故ヤン監督未亡人カイリー・ポン氏と一人息子ショーンさんから賞が直接授与され、同時に香港国際映画祭には、石井監督4つの長編が上映されます。

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石井裕也(いしい ゆうや)
1983年6月21日生まれ。埼玉県浦和市(現・さいたま市)出身。
大阪芸術大学で映像を学び、卒業制作として『剥き出しにっぽん』を監督。本作はぴあフィルムフェスティバル「PFFアワード2007」グランプリ&音楽賞(TOKYO FM賞)受賞。2009年完成予定の第19回第19回PFFスカラシップを獲得。長編2作目である『反逆次郎の恋』は国内映画祭に多数入選。その後、『ガール・スパークス』を制作し、2007年11月に劇場公開。また、同年に最新長編作『ばけもの模様』を完成させた。2008年ロッテルダム国際映画祭では、上記4本の自主映画が異例の招待上映、映画祭で話題となり、3月17日から開催の第32回香港国際映画祭では、最新作『ばけもの模様』が、コンペティション正式出品、その他3作品は招待上映されるなど、今、最も世界で期待される新人監督である。

『剥き出しにっぽん』『ばけもの模様』は、2008年5月31日より池袋シネマロサにてロードーショー公開決定!!