タイトル「ナショナル・トレジャー」=「国の宝」、すなわち“日本の宝”ということで全国の国宝や重要文化財から選ばれたのは、京都の清水寺、松島の瑞巌寺、北海道の豊平館、九州地区は熊本城、中部地区 犬山城の全5会場。国宝・重要文化財で、全国5箇所の同時開催という前代未聞の超一大イベントとなった。

特に仙台・瑞巌寺は、通常一般公開されていない本堂での試写会実施で、住職自ら、今回は全国で一斉に実施されるという趣旨に賛同できるので、と特別に承諾したという熱の入れよう。

今後試写会を瑞巌寺で行う可能性は、ほとんど無いと言うことから、今夜限りの大変貴重な開催となった。
会場のひとつである清水寺を訪れた荒俣宏氏は「歴史に残る、意味深いイベントである」とコメントし、各試写会場とも大盛況のうちに幕を閉じた。

以下、会場の模様をご報告いたします。

清水寺【国宝】
多くの外国人が訪れる日本の名所・清水寺では、4000人を超える応募総数から選ばれた幸運な100名が映画を鑑賞した。
また、本試写会に多大な興味を持つ博物学者の荒俣宏氏が訪れ、舞妓と記念撮影。
清水の舞台で舞妓が撮影を行うのは初めてということもあり、二人は、あっという間に、50名以上のギャラリーに取り囲まれた。
荒俣氏は、「5都市の歴史建造物で同じ時刻に試写を行うのは、とても画期的。
これは、歴史に残るイベントだ。畳の上に椅子をならべた試写会場というのも、まさに和洋折衷。
日本の文化と、アメリカの映画を楽しめて一石二鳥!」と興奮気味にコメントした。

豊平館【重要文化財】
映画が上映されるのは、大正時代に天皇陛下がご覧になって以来のこと。
カーテンを閉めようとしたスタッフが「壁やカーテンも重要文化財の一部なので、手を触れないで下さい」と注意を受けるなど、重要文化財ならではのデリケートな配慮が必要となった。
低いシャンデリアに赤い絨毯、明治維新さながらの優美な雰囲気の中上映が行われた。

犬山城【国宝】
現存する最古の国宝城郭である犬山城。朝から降り続いた雨のせいで、機材車が急斜面の石畳を上がれず、上映に必要な5機の発電機や5kmの電力ケーブル等の機材は、屈強な作業スタッフ120名の手により運ばれた。
スクリーンが設置されたのは、城からわずか7mの場所。
頭上には四季桜が咲き、右手には犬山城という情緒溢れる会場に、訪れた観客は「とても幻想的な雰囲気の中、エキサイティングな映画が見られて、寒さも吹っ飛んだ」
と大満足であった。

瑞巌寺【国宝】
普段一般人が立ち入る事の出来ない本堂、60畳会場で行われた瑞巌寺。設営作業では、本堂に傷がつかないように寺の職員が見守るなど、厳重体制ですすめられた。
朝から雪がちらつき、午後5時の時点で宮城県松島町の気温は、4度。観客には毛布が配られた。
僧侶で広報担当を務める千葉洋一さんは、「国宝に指定されると、釘一本打つ事も簡単ではありません。通常立ち入る事の出来ない場所(本堂)で試写会のようなイベントを行うのはこれが初めて。
上映実施を通じて、一人でも多くの方に瑞巌寺を知って頂きたいという思いから、試写会開催を決意致しました」とコメント。

熊本城【重要文化財】
タテ7.5メートル、ヨコ15メートルの巨大スクリーンが6日間でのべ120人のスタッフで設営された熊本城には、ほぼ満席となる450人の観客と共に熊本中のメディアが集まった。
上映は城敷地内の奉行丸(屋外)にて行われ、築城400周年実行委員会や周辺施設の協力もあり、盛大に行われた。
訪れた観客は、「普段は屋根のある場所で映画を観ているが、屋外での上映との事でワクワクしています。
地元で(本作のような)ハリウッド大作を上映してくれて、とても嬉しいです!」とスタートを心待ちにしている様子だった。

12月21日(金)より、全世界同時公開!!

http://www.disney.co.jp/movies/nt2/

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