幻の傑作『動物、動物たち』+最新作『かつて、ノルマンディーで』の公開に先がけ、代表作から初期短編までの未公開作を含む全9本6プログラムを世界最大規模でのスペシャル・ロードショー!

『パリ・ルーブル美術館の秘密』、『ぼくの好きな先生』の世界的ヒットで知られ、現代ドキュメンタリー作家の最高峰の一人と称されるニコラ・フィリベール。彼の長年来のプロデューサー、セルジュラルーは、彼を《正しき距離》のドキュメンタリー作家と呼びます。《正しい》、《ほど良い》、《美しい》。被写体に対して、それにふさわしい距離で見つめること。そこから、ニコラ・フィリベールの映画が生まれる。
世界は、まだ魅力にあふれている。ニコラのまなざしは、そう伝えてくれます。
今回はニューヨーク近代美術館(MoMA)で行われた回顧上映を越える世界最大規模のレトロスペクティヴを開催いたします。

<上映作品ラインナップ>

A「クリストフシリーズ」※DLP上映、4作品合計112分
数々の記録を樹立した世界的登山家クリストフ・プロフィとのコラボレーションによっ
て生まれた作品たち。

『カマンベールの北壁』La Face nord du camembert
日本初公開 1985年/7分/35ミリ・カラー/1.85/モノラル
クリストフが《カマンベール》ビルの北壁に挑む!ユーモラスな小品。

『クリストフ』Christophe
日本初公開 1985年/28分/16ミリ・カラー/モノラル
クリストフの今度の挑戦は、命綱なしでの巨大ピラミッドやモンブランの登攀。急斜
面の登頂シーンはまさに圧巻!

『たった1人のトリロジー〜クリストフ・プロフィのアルプス三大北壁単独登攀』
Trilogie pour un homme seul
日本初公開 1987年/53分/16ミリ・カラー/モノラル
26歳のクリストフが、アルプス三大北壁の連続単独登攀に挑んだ42時間の記録。「山」
への情熱。亡き友への想い。妻を始めとして、彼を支えるクルーの温かさ。感動的な
ドキュメンタリー。

『バケのカムバック』
Le Come-back de Baquet
日本初公開 1988年/24分/16ミリ・カラー/モノラル
俳優でチェロ奏者でスキーヤーのモーリス・バケが、友を悼み、77歳にしてクリスト
フと共にアルプスを登る。全編がバケのユーモア、柔らかなパーソナリティに包まれ
た傑作。

B『パリ・ルーヴル美術館の秘密』 La Ville Louvre
1990年/85分/35ミリ・カラー/1.66/モノラル 提供:セテラ・インターナショナ

世界最大の美術館であるルーヴルを、原題にあるようにひとつの大きな《町》の中を
探検するように撮影した長編ドキュメンタリー第1作。来場者のお目当てである名画
はさておき、そこで働く人々を愛情を持ってカメラに捉えることで、かえってそこに
ある芸術品に生き生きとした生命をも感じさせる傑作。

C『音のない世界で』Le Pays des sourds
新字幕・ニュープリント 1992年/99分/35ミリ・カラー/1.66/モノラル 
沈黙の中で生きる多くの人々にとって、世界はどんなふうに見えているのだろう。パ
リのろう学校に通うろう者たちの日常を描き、数多くの映画賞に輝いた。ニコラのま
なざしが、驚くほど豊かな感覚に満ちあふれた《音のない世界》を発見し、歓びとと
もにその世界に観客を誘う傑作ドキュメンタリー。

D『すべての些細な事柄』La Moindre des choses
新字幕・ニュープリント 1996年/105分/35ミリ・カラー//モノラル 
ロワール渓谷近くのブロワの森の中にあるラ・ボルド精神科診療所。誰もが敷地に自
由に出入りでき、患者たちが自分のリズムで日々を送るユニークなクリニック。そこ
での日常のちょっとした出来事、孤独、陽気な瞬間、笑い……そして、他者に対する
深い思いやり。この映画が語るのはすべての些細な事柄である。パリでは半年におよ
ぶロングランを記録した。

E『僕たちの舞台』 Qui sait?
日本初公開 1998年/106分/35ミリ・カラー/1.66/Dolby-SR
ニコラ・フィリベールのフィルモグラフィーで、もっともフィクションとしての要素
が強い。ストラスブールにある国立演劇学校の学生たちが、ストラスブールの街をテー
マにした舞台を創作しようと稽古場に集うという設定。《ドキュメンタリー》と《フィ
クション》の境界に、演技と現実を行きつ戻りつする学生たちが重なる。

F『ぼくの好きな先生』 E^tre et avoir
2002年/104分/35ミリ・カラー/Dolby-SR
今でもフランス各地に《1クラス学校》は存在する。ひとりの担当教師を中心に、同
じ村に住む幼稚園から小学校最終学年までの子どもたちが同じ教室で机を並べる。そ
んな学校のひとつ、オーヴェルニュのとある小学校で、この作品は撮影された。フラ
ンスで、ドキュメンタリーとしては異例の動員200万人の大ヒットとなった代表作。

ニコラ・フィリベール NICOLAS PHILIBERT
1951年ナンシー生まれ。グルノーブル大学で哲学を専攻。在学中にルネ・アリオ監督
の「Les Camisards(カミザール)」の撮影に参加。映画づくりに強く惹かれ、2年後
にパリへ。78年、テレビ・ドキュメンタリー「巨匠の声」で監督デビュー。89年の
『パリ・ルーヴル美術館の秘密』で、国際的な名声を獲得。2002年の『ぼくの好きな
先生』はフランス国内で200万人動員の大ヒットし、名匠としての地位を確立。2003
年には、欧米各国でレトロスペクティヴが行われた。

                                    

ニコラ・フィリベール
2作品連続ロードショー+レトロスペクティヴ

◇ レトロスペクティヴ
代表作から初期短編までを網羅。未公開作を含む全9本6プログラム。
※第2週目以降はモーニングショーでの上映

◇第1弾ロードショー
日本初公開の幻の傑作『動物、動物たち』

◇第2弾ロードショー
カンヌ絶賛の最新作『かつて、ノルマンディーで』

2008年正月第2弾 銀座テアトルシネマにて
世界初のスペシャル・ロードショー!
配給:バップ+ロングライド

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