12月22日(土)500万部を越える京極夏彦氏のベストセラーシリーズの中でも最高傑作と呼び声高い『魍魎の匣』が、豪華キャスト夢の共演によって公開される。キャスト同様、物語を彩るアクション、爆破シーンなどVFXを駆使した映像や、物語の根底であるミステリーを基に、1952年(昭和27年)の雰囲気を完璧に再現するために敢行された上海ロケなど豪華絢爛な見せ場を展開する。
そして、本作のエンディングテーマを飾るのは、椎名林檎が主宰するバンド「東京事変」による『金魚の箱』に決定!!
物語のキーワードとなる”ハコ”をめぐる謎が、猛烈なテンポで繰り広げられる”超高速サスペンス”の本作と、スピーディーで聴く者の心を揺さぶる東京事変のコラボレーションがここに誕生した。

2007年9月26日に発売される東京事変ニュー・アルバム『娯楽(バラエティ)』の収録曲の『金魚の箱』はメンバーのキーボードをつとめる伊澤一葉の作詞、作曲によるもので、椎名林檎が歌唱に徹する新たなスタイルで作り上げられている。

伊澤一葉(東京事変)
 もともと『金魚の箱』という題名で「金魚」と「箱」を題材として音楽制作を進めていたところ、映画『魍魎の匣』のエンディングテーマのお話をいただきました。すでに箱つながりであるだけに、私はひとり舞い上がり、勝手に縁を感じておりました。編集前の映画を拝見し、歌詞の内容までもがリンクしたものになっていたのでさらに驚き、その後原作を読み、すっかり世界に飲み込まれました。完成した映画を拝見したときには、物語の展開にどんどん引き込まれて行き、3つの事件、時間軸の提示の仕方に感服いたしました。あの長編を2時間強にまとめあげる至難の業を、一切感じさせないリズミカルな運びに音楽を感じました。
『金魚の箱』が完成するまでの過程をお話すると、林檎さんが歌うのを想像して曲を作り、冷たいダンスチューン的要素を入れ、トリッキーなPOPチューンに仕上げました。歌の録音をしながら、言葉の響きやオケとフレーズの相性を考え、ぎりぎりまで林檎さんと共に話し合いました。

椎名林檎(東京事変:ボーカル)
 この度はまたとない機会を頂戴し、大変光栄に存じています。有り難うございます。 私が初めてせんせいの作品を手にしたのは、九十七年頃だったと記憶して居ります。最初に読み耽ったのが『姑獲鳥の夏』でした。
 上京して間もない当時。私の娯楽と言えば、通勤時間の読書のみ。お金も体脂肪も携帯電話もパソコンも肩書きもありませんでした。あったのは無知ゆえの想像力のみ。総武線車内で、山手通りで、せんせいの文字を追い掛けます。夕暮れ時、独り暮らしの小さな部屋に帰り突如恐ろしく感じられたのは、狭苦しい物入れや、閉ざされた浴室ではなく、ただそこに在る余白でした。押入れや化粧室を怖がるのは子供だけ。安全圏の不確かさを知る大人にとってこそ、京極文学は脅威なのです。身動き一つ出来ず、考えを巡らすだけの余白を下さるせんせいの作品群。読み続けます。

アルバム情報:2007年9月26日発売
       TOCT-26350 ¥3.059(tax in)
       東京事変3rd new Album『娯楽(バラエティ)』

□物語□
戦後間もない東京、美少女連続殺人事件が世間を騒がせている。そんな中、引退した元女優・柚木陽子(黒木瞳)の娘が行方不明に。さらに匣を祀る奇妙な霊能者、巨大な匣型の建物と、匣を巡る奇怪な事件が次々と湧き起こる。探偵・榎木津(阿部寛)、作家・関口(椎名桔平)、刑事・木場(宮迫博之)らが、みな事件に関わり京極堂(堤真一)の元へ。果たして京極堂は憑物を落とせるのか!?

出演:堤真一 阿部寛 椎名桔平 宮迫博之 田中麗奈
黒木瞳 / マギー 堀部圭亮 荒川良々 笹野高史 大沢樹生 右近健一 寺島咲 谷村美月
清水 美砂 篠原 涼子 ・ 宮藤 官九郎 / 柄本 明
監督・脚本:原田眞人 原作:京極夏彦『魍魎の匣』(講談社刊)

製作:『魍魎の匣』製作委員会(エムシーエフ・プランニング2、ジェネオン・エンタテインメント、ショウゲート、朝日放送、バンダイネットワークス、小椋事務所)
企画・製作プロダクション:フューチャー・プラネット、小椋事務所 
配給:ショウゲート

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