世界三大映画祭で最も権威ある国際映画祭である、フランス・カンヌ国際映画祭にて、『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』が、本年度カンヌ国際映画祭(開催:5/16〜27)“批評家週間”部門に正式出品となりました。

カンヌ映画祭批評家週間のディレクター曰く「独創的な世界観に大変驚かされた。今の“日常的な日本”を皮肉たっぷりのブラックユーモアで描いた、大胆不敵な映画だ」との評だった。
佐藤江梨子扮する姉・澄伽(すみか)と佐津川愛美の演じる妹・清深(きよみ)の姉妹バトルを描く上で漫画を効果的に使用し、絶妙な滑稽さを演出しているのも“全く新しいタイプの映画”と評され、今回の選出の一つの決め手となった。

今回の選出は映画祭サイドも満場一致でその独創的な世界観が決め手となっての選出であった。
批評家週間は、監督作品1作目か2作目のみが選ばれる、新人監督にとっては世界最高峰といえる映画祭部門であり、選ばれる長編作品は全世界からたったの7本。本年はこの『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』がアジアの中でも唯一の作品となる。また、今回がワールド・プレミア上映となる。本部門では、過去に、ベルナルド・ベルトルッチ、ケン・ローチ、ウォン・カーウァイ、 ギャスパー・ノエ、フランソワ・オゾンらがこの映画祭に出品して、世界へ飛びたっていったという、まさに世界への登竜門といえる部門である。今年は「バベル」にも出演する俳優のガエル・ガルシア・ベルナルが、批評家週間の親善大使を務める。

製作サイドはこの独特な世界観は必ず海外でも評価されると当初からカンヌ映画祭を視野に入れ製作、公開時期などもそれに合わせて初夏に設定、まさに思惑通りの結果となった。監督の吉田大八は、CMディレクターとして18年のキャリアを持つベテランだが、本作が初の長編映画作品となる。主演を務める佐藤江梨子は、「女優を目指すも全く売れない、自意識過剰な勘違い女」という役どころで、兄役の永瀬正敏ともベッドシーンを体当たりで演じている。
今回、映画祭へ参加するのは吉田大八監督、佐藤江梨子が参加予定。

◆監督:吉田大八 コメント
「本当にラッキーだったと思います。様々な国の方が一同に集まるこの映画祭で、本作をどう楽しんでいただけるか、楽しみにしています。また、“FUNUKE”という日本でもあまり馴染みのない言葉が、フランスでどこまで流行るか、期待しています。」

◆主演:佐藤江梨子 コメント
今回、カンヌ国際映画祭「批評家週間部門」に正式出品作品として選ばれ、本当に光栄に嬉しく思っています。といいますか、びっくりして、まだ心が頭が驚きっぱなしだったりします。 カンヌ国際映画祭60周年の記念すべき場で上映されるので感謝の気持ちで一杯です。
 「腑抜けども、悲しみの愛を見せろ」、私も大好きな映画です。監督をはじめ、スタッフの方々、共演者の方々、そして、この作品に出会えた事を心から感謝しています。

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