三鷹の森ジブリ美術館は、宮崎駿監督の世界を楽しめる美術館として、また、日本初といっても過言ではない本格的なアニメーション美術館として設立されました。2001年の開館以来5年間、常設展示においてアニメーションの仕組みや制作過程を紹介し、企画展示においては世界のアニメーション作家やスタジオを取り上げてきました。
しかし、宮崎駿館主が言うように、アニメーションは一服の絵を見るように、一画面を額に飾って云々するものではなく、動いてこそ価値があるのです。アニメーション文化を紹介していこうとするとき、展示やイベントにとどまらず、やはりアニメーション作品そのものを紹介していくことがどうしても必要なのです。       
 
世界には、高畑勲監督や宮崎駿監督も影響を受けた傑作、ハリウッドの作品などの陰になって一般の人の目には触れない名作がいっぱいあります。高畑・宮崎両監督が多大な影響を受けたアニメーション映画に、フランスのポール・グリモー監督による『王と鳥』(1980)があります。2006年夏、スタジオジブリは、この‘ジブリの原点’とも呼ぶべき作品を単館上映として配給、数十年前の作品でありながら連日満員といううれしい成果を挙げることができました。

これを契機に、ジブリ美術館に集う仲間たちのネットワークを通じて新作・旧作を問わず良質なアニメーションを継続的に紹介していこうと考えました。劇場公開とDVDリリースを2本柱として世界の優れたアニメーションを皆様にお届けする。
これが「三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー」なのです。  

http://www.ghibli-museum.jp/library/

三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー劇場公開第1弾作品
春のめざめ  シネマ・アンジェリカにて3月17日(土)より公開決定!
脚本・監督/アレクサンドル・ペトロフ 音楽/ノーマン・ロジェ 2006年/27分/ロシア/アメリカンビスタ/カラー
©2006 Channel ONE Russia・DENTSU TEC

三鷹の森ジブリ美術館ライブラリー DVDリリース第1弾作品
王と鳥06年劇場公開・4月4日(水)、ブエナ ビスタ ホーム エンターテイメントより発売!
脚本・監督/ポール・グリモー 脚本・台詞/ジャック・プレヴェール 1980年/84分/フランス/スタンダード/カラー
© 1980 LES FILMS PAUL GRIMAULT・STUDIOCANAL IMAGE・FRANCE 2 CINEM

!アレクサンドル・ペトロフ『春のめざめ』原画展 開催中!

開催期間 1/24(水)〜未定(5月位を予定)  会場:三鷹の森ジブリ美術館ギャラリー内
主催:財団法人徳間記念アニメーション文化財団 監修:宮崎吾朗

ジブリ美術館のギャラリーを使用して行われる企画展示。
実際の撮影に使用した原画と設定資料の展示、ジブリ美術館独自の展示物「フィルムボックス」での予告編上映など。
原画は、アクリル板の上に描かれた油絵。一コマ撮影するごとに監督が指で直接描きかえるため、最後にはカットごとの最終形の絵だけが残る。今展示は、その中でも特に美しい約13点の原画を選んで展示。バックライトに照らされた原画は、まるで印象派絵画のよう。監修は、ゲド戦記監督宮崎吾朗。

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=45455