12月20日より東京日仏学院でフランス2002年製作の作品を中心とした最新作が上映されます。
今年のフランス映画祭でも来日を果たしたジャン・フランソワ・ステヴナンの「ミシュカ」と過去の珠玉の2作品も特別に上映。
1月31日(金)には、ジャン=クロード・ブリソー監督を招き、話題の最新作『秘め事』が上映されます。

場所:東京日仏学院2F・エスパス・イマージュ:http://www.ifjtokyo.or.jp/institut/map_j.html

第8回カイエ・デュ・シネマ週間
http://www.ifjtokyo.or.jp/culture/cinema_j.html#Cahiers

■ウインブルドンの段階

2001年/72分/カラー/35ミリ/英語字幕付 
監督:マチュー・アマルリック
出演:ジャンヌ・バリバール、エステール・ゴランタン、アナ・プルックナル、アリエラ・レッジオ

俳優としても活躍しているマチュー・アマルリックの長編2作目。
若い女が、しばらく前にこの世を去った男の足跡をたどってイタリアのトリエステに旅立つ。その男を知っていた人々に会おうと試みる。偉大な知識人であり、作家たちの友人であったその男が、なぜ彼女に何も書き残さずに死んでいったのかを知ろうとしていることが、女が人々に尋ねる問いから伺える。旅を続けるうちに、その男の人物像は浮かび上がってくるが、探求の目的そのものは曖昧になっていく。事実が徐々に明白となっていくことで、口実が消えていく。女はその段階に留まり続けることになるのだろうか?

12月20日(金)18時30分
12月21日(土)14時30分

■ウェッシュ、ウェッシュ、何が起こっているの?

2001年/83分/35ミリ/カラー/無字幕、但し1月10日(金)の上映のみ日本語同時通訳付
監督:ラバ・アムール=ザイメッシュ
出演:ラバ・アムール=ザイメッシュ、アメード・ハムディ、ブラヒム・アムール=ザイメッシュ
パリ郊外のセーヌ=サン=ドゥニにある集合住宅地ボスケ。刑期を終えた後、その場所に戻ってきたカメルは、家族の支えで、仕事の世界に再び溶け込もうと試みる。カメルはそれによって、自分の住む地区の社会的な腐敗を無力にも観察することになる。ラバ・アムール=ザイメッシュが自分の家族と共に自主製作で撮り上げた長編処女作。

1月10日(金)18時30分
1月11日(土)14時30分

■ふたつの顔を持つ女

2002年/95分/35ミリ/カラー/英語字幕付
監督:ジャック・ノロ
出演:ジャック・ノロ、ヴィットリア・スコニャミリオ、セバスティアン・ヴィアラ、オリヴィエ・トレス
とあるポルノ映画館。受付嬢と50歳の男と、若い上映技師の男の間で繰り広げられるラブ・ストーリー。受付嬢は、上映技師のナイーヴさを利用して50歳の男の気をひこうとする。50歳の男は受付嬢と共犯関係を結び、その若い上映技師を誘惑しようとする。受付嬢は自分の人生について語り出し、それは、50歳の男の人生と重なり合っていく。俳優、脚本家としても活躍するジャック・ノロの長編2作目。

1月12日(日)14時30分
1月17日(金)18時30分

■亡霊

2001年/93分/35ミリ/カラー/英語字幕付
監督:ジャン=ポール・シヴェラック
出演:ディナ・フェレイラ、ギヨーム・ヴェルディエ、エミリー・ルルーシュ
新しい世紀が始まるとき、パリで予期せぬ現象が起こる。人々が突然姿を消すが、原因はまったく分からない。どことも知れぬ場所で気を失い、その姿を再び見ることは決してないのだ。フェミス(フランス国立映画学校)の講師もつとめる若手監督による長編3作目。

1月18日(土)14時30分
1月19日(日)14時30分

■防寒帽

1978年/110分/35ミリ/カラー/無字幕、日本語同時通訳付
監督:ジャン=フランソワ・ステヴナン
出演:ジャン=フランソワ・ステヴナン、ジャック・ヴィルレ、イヴ・ル・モワニュ、テクザンドル・バルベラ
田舎に住む物静かな男セルジュは、パリからやって来たジョルジュと出逢う。ジョルジュは、友人たちに見捨てられ、車が故障して困っていた。ジョルジュは、修理工場で車を直してくれたセルジュと共に山脈地帯のジュラを旅することになる。やがてふたりの間には不思議な友情が芽生えてくる。トリュフォーのアシスタントとして映画界に入り、俳優としても数多くの作品に出演してきたステヴナンの長編第1作目。フランスの山岳地帯をふたりの男が西部劇さながら旅していくロードー・ムーヴィー。

※上映前、ジャン=マルク・ラランヌによる解説あり

1月24日(金)18時30分

■男子ダブルス

1986年/90分/35ミリ/カラー/無字幕、日本語同時通訳付
監督:ジャン=フランソワ・ステヴナン
出演:ジャン=フランソワ・ステヴナン、イヴ・アフォンソ、キャロル・ブーケ
堅実な生活を送っていたフランソワの許に、映画のスタントマンをしている昔からの友だちレオが訪ねてくる。いつまでたっても少年のようなレオとフランソワはもうひとりの仲間に再会しようと出発するが、グルノーブルで彼らを迎えたのは、彼の美しい妻、エレーヌだった。エレーヌはふたりになかば「誘拐され」、そこから3人の波瀾に満ちた旅が始まる。

1月25日(土)14時30分

■防寒帽・男子ダブルスともに
1978年/110分/35ミリ/カラー/無字幕、日本語同時通訳付
監督:ジャン=フランソワ・ステヴナン
出演:ジャン=フランソワ・ステヴナン、ジャック・ヴィルレ、イヴ・ル・モワニュ、テクザンドル・バルベラ
田舎に住む物静かな男セルジュは、パリからやって来たジョルジュと出逢う。ジョルジュは、友人たちに見捨てられ、車が故障して困っていた。ジョルジュは、修理工場で車を直してくれたセルジュと共に山脈地帯のジュラを旅することになる。やがてふたりの間には不思議な友情が芽生えてくる。トリュフォーのアシスタントとして映画界に入り、俳優としても数多くの作品に出演してきたステヴナンの長編第1作目。フランスの山岳地帯をふたりの男が西部劇さながら旅していくロードー・ムーヴィー。

※上映前、ジャン=マルク・ラランヌによる解説あり

1月24日(金)18時30分

■ミシュカ

2002年/116分/35ミリ/カラー/日本語字幕付
監督:ジャン=フランソワ・ステヴナン
出演:ジャン=ポール・ルシヨン、ジャン=フランソワ・ステヴナン、サロメ・ステヴナン、ジョニー・アリディ
夏のヴァカンスが始まる頃、高速道路のサーヴィスエリアで置き去りにされた老人を迎えた看護人ジェジェーヌは、老人を”ミシュカ(クマちゃん )”と呼び、5年間、音信不通の娘を一緒に訪ねる旅に連れ出す。そこに、幼い弟レオと共に家出し、父を探している少女ジャンヌとジプシー・ロックの女性ミュージシャン、ジョリ=クールが加わり、擬似家族の絆で結ばれた5人が、海に向かって旅を続けていく。

※上映後にジャン=マルク・ラランヌによる講演あり

1月26日(日)14時30分

◎ジャン=クロード・ブリソー特集

ジャン=クロード・ブリソーは、パリ郊外の中学校で教師を務めながら、アマチュア映画を何本か撮った後、エリック・ロメールと出会い、80年初頭に、本格的に映画監督の活動を始めました。『かごの中の子供たち』や『白い婚礼』を発表し、「フランソワ・トリュフォーの再来」と高い評価を受けたブリソーが、新作『秘め事』によって、今、再び世界的な注目を浴びています。「悪の美しさ」に引かれていく人間たちと、その精神的、身体的暴力、残虐さが刻まれ、ヒッチコックとサドとマルクスが結びついたブリソーの世界をご堪能下さい。

協力:フランス外務省、ユニフランス・フィルム、フィルム・ディストリビューション、フィルム・デュ・ロザンジュ、ゴーモン、東北新社

■秘め事

2002年/115分/35ミリ/カラー/無字幕、但し1月31日(金)のみ日本語同時通訳付
監督:ジャン=クロード・ブリソー
出演:コラリー・ルヴェル、サブリナ・セヴク、ロジェ・ミルモン、ファブリス・ドゥヴィル
サンドリーヌは、ナタリーから、ちょっとした性的侵犯でさえ、強烈な快楽を生み、それに依存する者たちにとっては恐るべき武器となることを学ぶ。社会的下層に生きるふたりは、この新しく学んだ術を用いて、一気に日の当たる場所へ躍り出ようと決意する。大企業に入り込み、何人かの幹部たちを食い物にし、ついには社長の息子で、将来はその座を約束されているクリストフに近付く。ところがクリストフは、「カリギュラ」のような放蕩者で、純粋なる快楽のために、彼女たちを操り、逆に苦しめるのだった…

1月26日(日)14時30分

以上