『怪談 蛇女』
1968年/85min/東映/ワイド/カラー ※ニュープリント上映

<INTRODUCTION>
明治の初頭、封建的身分関係の中で地主に虐げられ全滅した小作人一家の怨念が、
地主一家を滅ぼす怪談劇。蛇を救った小作人の妻が地主に責め殺された事件が起き
た後、地主の息子の新妻の肌が蛇の鱗に覆われるなど、蛇にまつわる災いが次々と
地主一家を襲う。

<STORY>
明治の初め、北陸の片田舎。小作人弥助(西村晃)は地主の大沼長兵衛(河津清
三郎)に馬車で轢き殺された。弥助の妻すえ(月丘千秋)も、蛇を救ったことで長
兵衛に鞭打たれ、それが元で死に、娘のあさは長兵衛の息子武雄(山城新伍)に犯
されて自殺する。
それ以来、大沼家はすえの亡霊に悩まされるが、亡霊には蛇の影がつきまとって
いた。武雄が結婚し、新妻きぬ(賀川雪絵)を抱くと、きぬの白い肌は蛇のうろこ
に覆われていた。武雄は発狂し、喉を鎌で掻き切って死んだ。死体には蛇のうろこ
がびっしり付着していた。長兵衛は蛇という蛇を集め、火の中にくべる。大沼家は
次第に廃屋と化していき、長兵衛はすえ、あさ、弥助の亡霊に追われて発狂する。
長兵衛は振り回す刀で妻の政江を殺した上、自らも喉に刀を突き立てて果てた。

<STAFF>
脚本:神波史男、中川信夫
撮影:山沢義一
音楽:菊池俊輔

<CAST>
河津清三郎
賀川雪絵
山城新伍
西村晃
月岡千秋
丹波哲