去年、巨匠ポール・バーホーベン監督で主演にフランスを代表する女優イザベル・ユペールを迎えた『エル ELLE』が日本で公開され大ヒットを記録。ユペールが演じた女性の心の内に潜む闇や欲望を露わにした“怖い女”ミシェルに、多くの映画ファンは戦慄したことだろう。そして今年も、そんなミシェルに負けず劣らずの“怖い女”を描いた作品が2週連続で公開されます。

ペドロ・アルモドバル監督の『ジュリエッタ』(16)で主演を演じたエマ・スアレスが昨今日本でも話題の“毒親”を演じる『母という名の女』(6/16公開)と、巨匠ロマン・ポランスキーがエマニュエル・セニエとエヴァ・グリーンの二人のヒロインを迎えた戦慄のサスペンス『告白小説、その結末』(6/23公開)。それぞれに違った怖さで観る者をスクリーンにくぎ付けにする “怖い女映画”に注目してほしい!

『母という名の女』 6/16(土)公開 
海沿いの家に二人きりで暮らす姉妹。17歳の妹・バレリアの妊娠をきっかけに二人のもとに現れた母・アブリル。母に不信感を抱いていたバレリアだったが、徐々に母を信用するようになる。そして無事に生まれた赤ん坊の世話を、バレリアに代わって献身的に行うアブリル。そのうちアブリルの中に欲望が芽生えていく―。『父の秘密』『或る終焉』のメキシコの気鋭ミシェル・フランコ監督が母と娘の確執を描いた衝撃のミステリー。

『告白小説、その結末』6/23(土)公開 
異才ロマン・ポランスキーの監督作。私小説がベストセラーとなった作家のデルフィーヌはスランプに陥り、差出人不明の脅迫状に苦しめられていた。そんな時、自分の熱狂的なファンだという美しく聡明な女性、エルが現れる。デルフィーヌは本音で語り合えるエルに信頼を寄せ、ふたりは共同生活を始める。しかし不可解な事件が身の回りで起きはじめるようになり―。エルとは一体何者なのか?戦慄のミステリー。

『エル ELLE』 
ゲーム会社の社長を務めるミシェルは、一人暮らしの自宅で覆面の男に襲われる。その後も続く、嫌がらせの匿名メールや、留守中に部屋に何者かが入った形跡に、周囲の人間が犯人ではないかと疑い始める。警察に関わりたくない彼女は、自ら犯人を探し始めるが、次第にあかされていくのは事件の真相よりも彼女の恐ろしい本性だった―。鬼才ポール・バーホーベンがイザベル・ユペールを招いて撮ったエロティックサスペンス。

『母という名の女』は6/16(土)より、ユーロスペースほか全国順次ロードショー。
『告白小説、その結末』は6/23(土)より、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMAほか全国順次ロードショー