第二次世界大戦のさなか、ヨーロッパ全土を恐怖に陥れたナチス高官ラインハルト・ハイドリヒの暗殺事件を描いた映画『ハイドリヒを撃て!』が事件から75年を迎えるこの夏、日本上陸。INDIE WIRE誌、NEWYORK OBSERVER誌をはじめ、海外で絶賛された本作は、現在全国順次公開中です。

本作は、1942年5月27日にナチス統治下のチェコで実際に起きたナチス高官ラインハルト・ハイドリヒ暗殺、通称「エンスラポイド作戦」を描いた史実サスペンスだ。ユダヤ人虐殺計画の主要な遂行者で、その残忍さから「金髪の獣」「絞首刑人」と呼ばれていたハイドリヒに危機感を持ったイギリス政府とチェコ亡命政府が、暗殺作戦を計画。その決行者として、本作の主人公であるヨゼフ・ガブチーク(キリアン・マーフィ)とヤン・クビシュ(ジェイミー・ドーナン)をプラハに送り込んだ。祖国チェコを救うため、自分たちの命も顧みず「ナチの野獣」に銃口を向けた二人。しかしその後、想像を絶する悲惨な報復が待ち受けていた――。
新宿武蔵野館では公開初日と2日目で全回10回満席を記録し、公開規模も日本各地に広がっている『ハイドリヒを撃て!』より、この度インタビュー映像が公開となる。このインタビュー映像では、主演2人の奇遇なエピソードの紹介から始まる。それぞれが妻と鑑賞していた『メトロマニラ 世界で最も危険な街』(13)は、本作を監督したショーン・エリスがメガホンを取った衝撃の社会派ドラマだ。フィリピン・オールロケに挑んだ『メトロマニラ』は、サンダンス映画祭ワールドシネマ部門でドラマ観客賞を受賞。『ハイドリヒを撃て!』と同様、監督と撮影を兼任した。この監督の制作スタイルについて、「監督自身に撮られるのは初めてだった」とキリアン・マーフィは語る。「戦闘シーンでは一緒に戦っているみたいだった」と振り返り、映像には役者の動きに合わせて撮影所を駆け抜けていく監督の姿も収められている。監督は「デジタルや艶っぽい感じではなく、生々しさと埃っぽさが必要だった」とし、スーパー16ミリでの撮影を行った。そのこだわりはセットにも表れており、本映像ではラスト30分間に渡る壮絶な銃撃戦の行われた教会での撮影秘話も知ることが出来る内容となっている。
祖国を守るために、無謀とも思われた任務を背負い大きな敵に立ち向かった2人の若き軍人が亡くなって75年。戦争とは何か、その先に何があるのか――大きな問いを投げかける映画『ハイドリヒを撃て!』は新宿武蔵野館他全国順次公開中です。

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