この秋、9月30日よりシネマート新宿でレイトショー公開される映画『LOCO DD 日本全国どこでもアイドル』のクラウドファンディングが残り一週間を切るラストスパートに入りました。
本作は3監督が3組の地方アイドルを選び、制作、上映館交渉まで全て自分たちの手でなしとげた完全インディーズの異色のアイドル・オムニバス。俳優として著名な田中要次(『ドラムマンz バチがもたらす予期せぬ出来事』)は長野県ゆかりのオトメ☆コーポレーション、島田元(『一日スパイまどか』)は富士山ご当地アイドル3776(みななろ)の井出ちよの、大工原正樹(『姉ちゃん、ホトホトさまの蠱(こ)を使う』)は福岡のFantaRhyme(ファンタライム)といった布陣で、各々ドラマとドキュメンタリーをミックスしているのが大きな特徴です。
一足先に観た人々の評判も上々で、公式サイトには黒沢清(『クリーピー 偽りの隣人』『散歩する侵略者』)、鶴田法男(『リング0 バースデイ』『おろち』テレビ『ほんとにあった怖い話』シリーズ)といった日本を代表する映画監督が、コメントを寄せています。特に鶴田監督はツィッターでも「立派なアイドル映画でありそれを超越した傑作映画」とつぶやいています。
https://twitter.com/NorioTsuruta/status/880711763125207041
今回のクラウドファンディングでは、チラシ・ポスター・前売券作成費、試写会費などといった基本的な宣伝費から、アイドル映画に欠かせない舞台挨拶などのイベント費用、グッズ作成費などの上映関連費を募っており、成果によっては地方上映にも大きな弾みがつくと見られています。出資者へのリターンでは、全コースでエンドロールに名前が掲載されることや、この機会にしか観られないメイキング映像などが注目されるところ。そのほか各種写真などのグッズや試写会・イベントの招待状も用意され、既に参加した人々にはファンのみならず、映画監督・脚本家・ミュージシャン・美術史家など多彩な顔ぶれが見られます。
映画作家もアイドルも、手作り精神の者どうしがタッグを組んだ本作は、アイドル映画に新しい大きな波を起こす可能性を秘めています。クラウドファンディングは7月10日23:59まで。その結果も含め、今後のなりゆきが大いに注目されます。

シネマート新宿のTOPICS http://www.cinemart.co.jp/theater/shinjuku/topics/20170617_14371.html

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