世界初、全編が動く油絵で構成される体感型アートサスペンス映画『ゴッホ~最期の手紙~』日本公開決定!
この度、先のアヌシー国際アニメーション映画祭にてワールドプレミア上映され観客賞を受賞した『Loving Vincent』が、邦題を『ゴッホ~最期の手紙~』として 2017 年 10 月に TOHOシネマズ六本木ほか全国にて順次公開することが決定しました。本作は、印象派の巨匠ゴッホの死の謎に迫る、全編が動く油絵で構成された圧巻の体感型アートサスペンス映画。先のワールドプレミア上映では、上映終了後 10 分間以上もスタンディングオベーションが続いたという。
好色家、狂人、天才、怠け者、様々なレッテルを貼られた印象派の巨匠ファン・ゴッホ。彼の人生は、その残された手紙によって明らかにされているが、その中で「われわれは自分たちの絵に語らせることしかできないのだ」とゴッホは書いている。
ゴッホの最期を描いた本作は、彼の絵画をモチーフに、まず実際の俳優が演じる実写映像として撮影された。その後、世界各国から集められた総勢 125 名の絵描きによって、約 65,000 枚の油絵へと生まれ変わり、全編が動く油絵によって構成される圧巻の体感型アートサスペンス映画となった。正にゴッホの言葉通り、彼の絵画によって彼自身を語らせる、世界初の試みとなった。
俳優たちは、ゴッホの絵画に似せて特別に作られたセットで、あるいは撮影後に CG アニメーションでゴッホの絵と合成するためにグリーンバックで演技をした。各俳優の特徴を残しつつも、絵画に登場する人物の風貌や雰囲気を伝え、著名な肖像として油絵で再現された。ダグラス・ブース(『ジュピター』『ノア 約束の舟』)、ヘレン・マックロリー(『ハリー・ポッターと死の秘宝』『ヒューゴの不思議な発明』)、シアーシャ・ローナン(『つぐない』『ラブリーボーン』『ブルックリン』)、エイダン・ターナー(『ホビット』シリーズ)などの豪華俳優たちは、その姿と演技によってゴッホの名画に新たな命を吹き込んだのだ。
絵描きたちが作業に使用したのは PAWS と呼ばれるペインティング・アニメーション・ワーク・ステーションズ(Painting Animation Work Stations)。実写撮影したフィルムを参考フィルムとして投影し、それをベースに油絵を描くための設備だ。製作のブレイクスルー・フィルムズが本プロジェクトの為に2年の歳月をかけて設計した。2カ国3カ所のスタジオ内、97 台で作業された。そこで完成した油絵は総数 65,000 枚を超え、各フレームをデジタルスチルカメラCanon 6D で 6K の高解像度写真として記録。本編の 1 秒が 12 枚の油絵で構成された。
撮影監督にウカシュ・ジャル(『イーダ』で第 87 回アカデミー賞の撮影賞ノミネート)、トリスタン・オリヴァー(『ファンタスティック Mr. FOX』『チキンラン』の撮影)など経験豊富な映画スタッフが配され、さらに劇中音楽はダーレン・アロノフスキー作品や数多くの映画音楽を手掛けるクリント・マンセル(『レクイエム・フォー・ドリーム』『ブラック・スワン』『ノア 約束の舟』『ファウンテン 永遠につづく愛』『月に囚われた男』)が担当し、作品に彩りを添えた。
本年は、7 月 20 日(木)~10 月 9 日(月・祝)に東京都美術館で開催される「ボストン美術館の至宝展 ― 東西の名品、珠玉のコレクション」で、映画本編にも現れるゴッホの描いたジョゼフ・ルーランと、その妻オーギュスティーヌの肖像画が日本で初めて夫婦揃って展示される(神戸会場は 10 月 28 日~2018 年 2 月 4 日、名古屋会場は 2018 年 2月 18 日~7 月 1 日)。
さらに 10 月 24 日(火)~2018 年 1 月 8 日(月・祝)には、浮世絵をはじめとする日本美術に影響を受けたゴッホを多角的に捉えた展覧会「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」が同じく東京都美術館で開催される(札幌展は 8月 26 日~10 月 15 日、京都展は 2018 年 1 月 20 日~3 月 4 日)。映画本編に出てくるゴッホが最晩年に交友を持ったオーヴェールの医師ガシェ。ガシェ家にはゴッホ作品の多くが残され、多くの日本人の文学者や美術家がオーヴェールへ赴きました。日本初公開となる、ガシェ家に残された三冊の芳名録や、それに纏わる美術作品なども目玉のひとつ。
2017 年は、映画そして展覧会と合わせて、ゴッホの生涯とその時代を追体験する貴重な一年となります。
『ゴッホ~最期の手紙~』ものがたり
郵便配達人ジョゼフ・ルーランの息子アルマンは、パリへ届ける一通の手紙を託される。それは父の友人で自殺した画家ゴッホが、彼の弟テオに宛てたものだった。テオの消息を追う内にその死を知るが、それと同時に募る疑問が一つ。ゴッホの死の本当の原因は何だったのか?そしてこの手紙を本当に受け取るべき人間はどこに?
2017 年 10 月 TOHO シネマズ六本木ほ か全国順次ロードショー
© Loving Vincent Sp. z o.o/ Loving Vincent lt