トルコの名匠ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の最新作「ウィンター・スリープ」(英題) が第67回カンヌ国際映画祭で、みごとパルムドール大賞、国際批評家連盟賞をダブル受賞しました。

ヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督はカンヌ国際映画祭コンペティション部門ではグランプリを2回(2011年「昔々、アナトリアで」、2003年「冬の街」)と監督賞(2008年「スリー・モンキーズ」)を受賞しており、満を持してのパルムドール大賞受賞となります。

本作は3時間16分という長尺ながら、上映されるやいなや、「心を奪われ、うっとりするほど美しい」(米・ヴァラエティ紙)、「純粋な喜びに満ちた3時間16分」(仏・テレラマ誌)、「見事な傑作」(英・ガーディアン紙)と各紙が絶賛。授賞に際し、審査員長のジェーン・カンピオンは「知的で洗練された、非常に優れた映画!あまりに引き込まれて3時間の映画であることを忘れてしまった!」と称賛を贈りました。

監督は「登場人物を通して人間の魂の暗部を探求したかった。いままでもカンヌ映画祭含めてたくさん賞をいただきましたが、今回は最高賞のパルムドール。信じられません」と受賞の喜びを語りました。

これまでヌリ・ビルゲ・ジェイラン監督の作品は日本で劇場公開されていませんでしたが、本作で初めて劇場公開されることになります。

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執筆者

Yasuhiro Togawa