2月10日より開催されている第61回ベルリン国際映画祭で映画『ヘヴンズ ストーリー』が国際批評家連盟賞(FIPRESCI prize)を獲得しました!!

瀬々敬久監督『ヘヴンズ ストーリー』は、ベルリン国際映画祭フォーラム部門に正式出品。4時間38分という異例の超長尺の上映時間にもかかわらず全3回の上映がすべてソールドアウトとなる人気ぶりだった。

2/11の最初の上映に立ち会った瀬々監督は、すでに東京に戻っており、今回の受賞の知らせを受けて、「小さな思いが結集して大きな力になって世界まで届くことが出来たと考えるだけで、大変嬉しい」「日本のこの10年間を事件を通して描き、日本人の僕たちがどう生きるべきかを考えながら作ったこの映画が、世界の場で上映され評価をいただいたことを感慨深い」とコメント。

本作の受賞で、ベルリン国際映画祭での国際批評家連盟賞の受賞は、2009年『愛のむきだし』(園子温監督)2010年『パレード』(行定勲監督)に続き、なんと3年連続となった。

『ヘヴンズ ストーリー』は、第84回キネマ旬報ベスト・テン 日本映画部門第3位、映画芸術ベストテン第1位、高崎映画祭4部門受賞(作品、主演男優、助演女優、新人女優)、第65回毎日映画コンクール脚本賞受賞、と2010年度を代表する日本映画の1本として高く評価されてきた。各賞を受け1月29日より新宿・K’s cinemaで1週間限定公開された際にも、全日満席と大盛況だったが、この度のベルリンでの賞の獲得により、国際的な評価も得た今、ますます注目度が高まり、東京だけでなく、全国各地でのアンコール上映も決定している。

全国順次公開中!

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第61回ベルリン国際映画祭フォーラム部門国際批評家連盟賞
瀬々監督の受賞コメント全文
「ヘヴンズ ストーリー」はこういう映画を作りたいという思いから始まり、色んな方たちが集まり協力してもらい完成したインディペンデントな映画です。今回の受賞は、そんな小さな思いが結集して大きな力になって世界まで届くことが出来たと考えるだけで、大変嬉しいです。また、日本のこの10年間を事件を通して描き、日本人の僕たちがどう生きるべきかを考えながら作ったこの映画が、世界の場で上映され評価をいただいたことを感慨深く思ってます。それはひとえに1年半という長い撮影につきあってくれたスタッフ、
キャストのおかげであります。また現在、全国でも順次公開中ですが、そこでも劇場関係者や多くの一般の人たちからの支援と協力があります。そんな皆さんと共に喜び分かち合いたいと思ってます。 ありがとうございました。

参考:ベルリン国際映画祭フォーラム部門
革新的な作品や新しい映画作家の作品を上映する部門。1969年に、映画祭の保守化に対して、それを補助するためのプログラムとして始まり、その2年後に“International Forum of New Cinema”として正式部門となった。

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執筆者

Naomi Kanno