今年の1月にテアトル新宿で公開され、シネマアートン下北沢でも引き続き上映された鬼才・井口昇監督の『恋する幼虫』のDVD発売を記念してテアトル新宿でオールナイトイベントが開催されることが決定した。当日は井口監督ほかたくさんのゲストのトークショーも予定されている。また、DVDの特典映像として新たに撮りおろした新作『幼虫のはらわた』の上映も。

日時:2004年8月21(土)23:45〜 テアトル新宿
上映作品:『恋する幼虫』(03)
     『幼虫のはらわた』(04)
     「帰ってきた刑事まつり」より『アトピー刑事』(03) 
     『わびしゃび』(88)
     『スピーカーマン』(04)※出演作
     「怪談新耳袋」より『正座する影』『ばあさんが来る』(04)
ゲスト:井口昇監督、木原浩勝(「新耳袋」原作者)、山田広野(活弁映画監督)
    柳下毅一郎(特殊翻訳家)、ほか豪華ゲスト出演予定

また、9月7日(火)19:30より歌舞伎町・新宿ロフトプラスワンにて『昇祭/後夜祭』も開催。

『クルシメさん,アトピー刑事 〜愛の井口昇劇場1988-2003』は8月27日発売!

★ 奇才・井口昇監督のヒット作『恋する幼虫』(9月1日、キングレコードよりDVD
&VHSリリース)の原点とも言える初期の傑作から近年の代表作までを網羅した短編集!

「クルシメさん」
1997|56分|出演:新井亜樹、唯野未歩子、鈴木卓爾、なにわ天閣、松梨智子…..
愛する人を傷つけたくなる心の病を持つユキと、体の一部に異常を持つカズエ。『恋する幼虫』のモチーフでもある、身体の傷と愛の主従関係をファンシー&ポップに描き、井口監督の人気を決定付けたカルト作。
★ 98年 ゆうばり国際冒険・ファンタスティック映画祭 オフシアター部門奨励賞受賞 ★ひろしま映像展グランプリ 演技賞受賞

「アトピー刑事」
2003|10分|出演:デモ田中、松本玲子……「帰ってきた刑事まつり」の一作。レクター博士も真っ青な二重人格の刑事の巻き起こすシュールな展開に、他の参加監督からも多くの賞賛を受けた傑作。井口昇監督ならではの、トランス的愛の終着地点。

「わたしとクルシメさん」
1998|8分|出演:新井亜樹、唯野未歩子、井口昇…..上記作品『クルシメさん』の続編となる短編。

「わびしゃび」
1988|10分|出演:井口昇…..愛する少女へ緊張しつつ接近するカメラ。瑞々しく切ない感情が、まさに画面から奇跡のように溢れ出す、8ミリ映画の伝説的傑作。

「俺の空(くう)」
1999|10分|出演:唯野未歩子、井口昇…..暗い片目の奥の情念の炎が燃え上がる、美女とフリークスの物語。傷つけたい欲望と赦しを見据える、原石的な異色短編。

>>>>>井口昇監督プロフィール
1969年、東京生まれ。1969年、東京生まれ。高校時代に撮った8ミリ映画『わびしゃび』(89)が、IFFに入選。平野勝之、矢口史靖らの作品で、個性的な役者として活躍。劇団<大人計画>では『赤い給食』(96)など演出でも注目される。カンパニー松尾や平野勝之などと共に、異色AV監督として活躍する傍ら、2003年に久々となる一般作『恋する幼虫』がテアトル新宿でレイトショー公開され話題を呼んだ。