1966年に巨匠セルジオ・レオーネがクリント・イーストウッド主演で監督したマカロニ・ウエスタンの金字塔『続・夕陽のガンマン』(日本劇場公開時の題名は『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』)。タランティーノも人生最高の映画としてその名を挙げるこの作品は、公開後50年以上経つ今も熱烈な信奉者が世界各国に存在する。本作は、その映画の伝説のロケ地「サッドヒル」を掘り返し、再び命を吹き込もうとする有志のファンたちによる巨大プロジェクトを追ったドキュメンタリーだ。
今回、解禁された予告編には、スペインはブルゴスの山奥に、約50年もの間人知れず放置され、荒地と化した「サッドヒル」の一部分を俯瞰でみることができる。そして、その広大な大地を黙々とクワやスコップで掘り起こす人々の途方もない作業の過程も一部映し出されている。
本作には、制作スタッフや著名なファンのインタビューも多数収録。なかでも『続・夕陽のガンマン』の音楽を務めたエンニオ・モリコーネが「あの映画は時を経ても色あせない」と自信をもって語る姿が印象的だ。また、自身も『続・夕陽のガンマン』の大ファンで、このプロジェクトを応援するヘヴィメタル・バンド「メタリカ」のボーカル、ジェイムズ・ヘットフィールドは、「なぜ彼らはサッドヒルを復元したいのか。それはその一部になりたいからさ」と、掘り返す人々の気持ちを代弁して語っている。そして、この復元作業の中心人物ヨセバ・デル・ヴァレのコメントでは「クリント・イーストウッドが踏んだ石に触れたかった。理由はそれだけで十分だ。」という言葉が引かれ、映画を愛しスクリーンの向こう側を夢見た男の、切実で情熱的な言葉が胸を撃つ。
予告編の最後には、現在のクリント・イーストウッドがインタビューで登場。そして、「墓(サッドヒル)を掘り起こすのは、またとない名案だ」と復元作業をしている彼らを褒め称える言葉を投げかけ、優しい表情を見せる。誰もが予想していなかった展開だが、そのあとにイーストウッドが果たして何を語ったのか。それは是非本編で確認して欲しい。

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監督・製作・撮影・編集:ギレルモ・デ・オリベイラ
出演:エンニオ・モリコーネ、クリント・イーストウッド、クリストファー・フレイリング、アレックス・デ・ラ・イグレシア、ジェイムズ・ヘットフィールド、ジョー・ダンテ、エウヘニオ・アラビソ、セルジオ・サルヴァティほか
2017年/スペイン/英語、スペイン語、イタリア語、フランス語/86分  英題:Sad Hill Unearthed
協力:東京国際映画祭 提供:東北新社  配給:ハーク STAR CHANNEL MOVIES
© Zapruder Pictures 2017
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