朴と共に死ねるなら、私は満足しよう――
お世話になっております。この度、大鐘賞映画祭2017にて5冠達成し、韓国で大ヒットした映画『輝く朝を求めて 乱世備忘 金子文子と朴烈』が2019年2月16日(土)よりシアター・イメージフォーラムほか全国順次公開する運びとなりました。瀬戸内寂聴さん「余白の春」(2019年2月刊行)、小池真理子さん「悪女と呼ばれた女たち」など、多くの文芸作品でも時代を問わず取り上げられてきた金子文子。100年前の激動の時代を愛と気高き志と共に駆け抜けた“金子文子”の生き方は、私たちに多くの事を示してくれるかと思います。

『王の男』『王の 歴史を変えた八日間』『空と風と星の詩人 の生涯』に続き、
イ・ジュンイク 監督がまたもや世界を魅了する―― 禁断の歴史映画の誕生!
本作は『建築学概論』『探偵ホン・ギルドン 消えた村』のイ・ジェフンと、イ・ジュンイク監督のミューズとして『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』で注目された新鋭チェ・ヒソがW主演を務め、2017年、韓国で大ヒットを記録。『王の運命 歴史を変えた八日間』『空と風と星の詩人 尹東柱の生涯』のイ・ジュンイク監督がメガホンをとり、大正期の日本に実在した金子文子と朴烈の愛と闘いの物語を描き出した。本作は、大鐘賞映画祭で監督賞をはじめ5冠を達成、計10冠を記録している。そして、2017年大阪アジアン映画祭では、オープニングで上映され圧倒的に支持された。
イ・ジェフン / 繊細な感情表現と力強い演技で魅せるライジング・スター
チェ・ヒソ / 本作を機に一気にスターダムへ!イ・ジュンイク監督のミューズ
確かな演技力人気スターであるイ・ジェフンは、本作で朴烈役を演じるに辺り、外見を変え、日本語を学んだほか、朴烈の人生についても調べ、若きアナキストの信念を懸命に表現し、その卓越した演技により表現者として大きな転機を迎えた。
文子を演じたチェ・ヒソは、本作で大鐘賞映画祭新人女優賞と主演女優賞のW受賞のほか、韓国映画評論家協会賞、青龍映画賞などでも新人女優賞を獲得、一躍人気女優となった。
本作には多くの日本人・在日韓国人俳優が参加。布施辰治を演じた山野内扶やミン・ジウン、韓国を拠点に活動する在日コリアンの俳優キム・インウ、そして金守珍、をはじめとした劇団「新宿梁山泊」のメンバーが顔を揃える。日韓両国の実力派俳優による共演も見どころになっている。

韓国で235万人の動員を記録した、激しくも心揺さぶる真実の物語。
1923年関東大震災後の混乱の中、囚われたふたりは、愛と誇りのため、強大な国会に立ち向かう——

■STORY 青春を懸けて掴み取ろうとした、愛、そして革命。社会の底辺で見つけた、美しくも狂おしい魂の叫び―
1923年、東京。社会主義者たちが集う有楽町のおでん屋で働く金子文子は、「犬ころ」という詩に心を奪われる。この詩を書いたのは朝鮮人アナキストの朴烈。出会ってすぐに朴烈の強靭な意志とその孤独さに共鳴した文子は、唯一無二の同志、そして恋人として共に生きる事を決めた。ふたりの発案により日本人や在日朝鮮人による「不逞社」が結成された。しかし同年9月1日、日本列島を襲った関東大震災により、ふたりの運命は大きなうねりに巻き込まれていく。
内務大臣・水野錬太郎を筆頭に、日本政府は、関東大震災の人々の不安を鎮めるため、朝鮮人や社会主義者らを無差別に総検束。朴烈、文子たちも検束された。社会のどん底で生きてきたふたりは、社会を変える為、そして自分たちの誇りの為に、獄中で闘う事を決意。ふたりの闘いは韓国にも広まり、多くの支持者を得ると同時に、日本の内閣を混乱に陥れていた。そして国家を根底から揺るがす歴史的な裁判に身を投じていく事になるふたりには、過酷な運命が待ち受けていた…。
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★コメント到着★
※金子文子も取り上げたブレイディみかこさんの新刊「女たちのテロル」が岩波書店より2019春刊行予定になります!
■ブレイディみかこ(ライター)
金子文子は自分の足で立ち、自分の頭で思考し、愛し、抗い、自分自身を生きた。百年前の日本に、こんなクールな若い女性がいたことを、日本の人々こそ知るべきだ。

■岩井志麻子(作家)
私は犬だといえるほど気高く誇り高い人達にとって、地を這いながら抵抗することは屈辱ではなく命を燃やし未来を輝かせることだった。

■西村賢太(小説家)
それぞれの思想とそれぞれの立場により、どのような観かたをしても勝手であるに違いない。ここに描かれた“個”における自由と、他者への愛の崇高さを胸に刻みつけてさえおけば――。

■福島泰樹(歌人)
テロリストの烙印を押す前に問え大逆事件、鮮人の意味
さわやかな風吹く午後を駆けてゆく朴烈なにもしていないよう
福島泰樹歌集「うたで描くエポック 大正行進曲」から

■森元斎(哲学・思想史研究)
犬ころの存在はかき消されたとしても、そして一切の現象は現象として滅しても、永遠の実在の中に存続する――そう、金子文子と朴烈は今もなお、私たちの中で生き続けているのだ!

■鈴木邦男(評論家・元一水会顧問)
大正時代の方が思想弾圧は厳しいのに、朴烈と金子文子はのびやかに闘い恋愛をしている。法廷でのあの自由な態度。今の時代の方がよっぽど窮屈に感じます。すっかり二人に感情移入して、私の民族派の血が揺さぶられました。

■足立正生(映画監督)
ああ、朴烈と金子文子の、若い血潮に満ちた道行が何と美しいことよ。
まさに、『赤き唇褪せぬ間に、恋せよ乙女』だ。
<天皇制を爆砕せよ!悪の根源を撃て!>
そう、一組の若い男女が、直線の純愛を生き抜こうとして、革命に向かって走り抜けた。
ここには、草食派だろうが肉食派だろうが、閉塞社会の苦境を突き抜けようとするなら、現代の私たちが否応なく引き継ぎ、紡ぐべき愛の神話が語られている。

■PANTA(ミュージシャン)
素晴らしい凄まじいとてつもない映画と出会った。まるで現場に居合わせてねじ曲げられた歴史に拳を振るわせるように天皇制から連なるすべての差別、捏造されていく報道に鋭く食い込んでいく制作陣の思いはときに清々しくもある、キャストの素晴らしさなど語るより大正から昭和にかけた日本の真実に目を見開いてもらいたいものだ

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※一部劇場では取扱いがございません。
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金子文子と朴烈       ※タイトルの読み方は「かねこふみことぱくよる」になります。
監督:イ・ジュンイク  出演:イ・ジェフン チェ・ヒソ  キム・インウ キム・ジュンハン 山野内扶 金守珍
日本語字幕:李相美、川喜多綾子 監修協力:加藤直樹 / 提供:太秦、キノ・キネマ / 配給・宣伝:太秦  
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2017|韓国|カラー|DCP|5.1ch|129分  公式サイト: www.fumiko-yeol.com レイティング:PG12

2019年2月16日(土)よりシアター・イメージフォーラム他全国順次公開