第7回「伊丹十三賞」に、スイッチ・パブリッシング代表の新井敏記さんに決まる
デザイナー、イラストレーター、俳優、エッセイスト、テレビマン、雑誌編集長、映画監督……さまざまな分野で才能を発揮し、つねに斬新、しかも本格的であった仕事によって、時代を切り拓く役割を果たした伊丹十三の遺業を記念し、「伊丹十三賞」を創設。
今年は、十代から自主制作の雑誌づくりをはじめ、つくりたい雑誌のためにみずから出版社を立ち上げ、以来三十年にわたり、「スイッチ」をはじめとする雑誌、書籍を手がけ、維持発展させてきた経営手腕、編集手腕に対して。
スイッチ・パブリッシング代表の新井敏記さんが選ばれた。
新井さんは受賞者コメントを以下のようにコメント
今までの人生、罰こそあれ、賞とはまったく無縁でした。
「コヨーテ」創刊十年に際して、谷川俊太郎さんに「〇歳からようやく十歳、あっという間だったでしょう。これからの十年が大事です」と、言われたことが不思議と励みとなりました。「スイッチ」は今年で創刊三十周年を迎えます。三十歳、ようやく一人前になったのでしょうか。
伊丹十三賞はその叱咤激励と受け止め、これからの編集という旅の栞にします。書いて読んで消して、また書く。何度も見直す。編集が唯一僕のやり続ける仕事なんだと思います。伊丹十三さんの編集力を想い、これからもたくさんの不思議に出会うために大きな励ましとさせていただきます。
本当にありがとうございます。
新井敏記
執筆者
Yasuhiro Togawa