主人公の時枝修には、話題作への出演が相次ぎ、今最も期待される若手俳優の一人、中村蒼。普通の若者がどん底まで落ちていく姿を見事に演じ切り、自身の新たなる代表作を生み出した。ホストになった修に入れ込み、人生を踏み外していく看護師の北条茜を情熱的に演じたのは、大塚千弘。修の先輩ホスト順矢には、劇団EXILEの青柳翔。二人が勤めるホストクラブの常連客、瑠衣には山本美月。その他、中尾明慶、金子ノブアキら若手個性派が圧倒的な存在感をスクリーンに叩きつけ、井上順らベテランが味わい深い演技で観る者を温かく包みこむ。監督は、日本中が涙した『半落ち』、『ツレがうつになりまして。』等、現代社会を描くことに定評の高い佐々部清。福澤徹三の原作をもとに、バイオレンスやエロスにも果敢に挑戦、新境地を開いた。脚本は『あなたへ』で高い評価を得て、佐々部監督とは4度目のタッグとなる青島武。そして、主題歌は映画『桐島、部活辞めるってよ』の主題歌「陽はまた昇る」で注目を集め、そのストレートな言葉で表現した歌詞が多くの若者の心を掴み人気急上昇中のシンガーソングライター高橋優の書き下ろし。切ないながらも希望を感じさせる歌詞、心に響く熱い歌声で本作のラストを彩る。

 物語が進むにつれて、何よりも観る者を震え上がらせるのは、登場人物たちがごく身近な若者たちだということ。それぞれの転落のきっかけは、なにげない選択、ふとしたボタンの掛け違いにすぎない。いつ自分が彼らと同じ境遇になってもおかしくはないのだ。──今を生きる私たちの魂を激しく揺さぶる衝撃作が今ここに誕生した!

予告編::http://youtu.be/7JuRz2JO9uw

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執筆者

Yasuhiro TogawaYasuhiro Togawa