文化放送では、11月11日よりラジオドラマ『あさひるばん ビギニング』(全20話)をオンエアいたします。
 ラジオドラマ『あさひるばん ビギニング』は、11月29日より全国公開される映画『あさひるばん』の“原点”を描くスピンオフ作品です。映画『あさひるばん』は、連載35年目を迎えコミック累計発行部数2,500万部、映画シリーズ22作を誇る『釣りバカ日誌』の生みの親・やまさき十三が、マンガ原作者以前の助監督経験を活かし、72歳で初監督に挑戦した話題作。かつて高校球児だった中年男性3人組「あさひるばん」を、國村隼、板尾創路、山寺宏一という個性派俳優陣が演じる人情コメディです。

 ラジオドラマ『あさひるばん ビギニング』は、映画では描ききれなかった主人公たちの高校時代を掘り下げることで、映画の世界観をより一層広げることを目指して制作されました。「高校時代」という人生の中での特別な時間を描くことで、「現役高校生」「30年前高校生だった人」「さらに前に高校生だった人」と、幅広い世代にわたる誰もが共感・共有できる作品に仕上がっています。また、『あさひるばん』は単なる物語ではなく「見ている人・聴いている人自身の物語である」というコンセプトに基づき、「Person to Person」、すなわち一人ひとりに伝わるメディアである「ラジオ」が今回のスピンオフ作品の発表の舞台として選定された次第です。
 ラジオドラマ版では、主役の3人組「あさひるばん」を福山潤、細谷佳正、浪川大輔が演じるなど、豪華声優陣が結集。また、映画版で「ばん(板東欽三)」役を演じた山寺宏一が、ラジオドラマではアバンタイトルとエンディングナレーションを担当しています。

 10月某日、都内のスタジオで行われたラジオドラマ収録は順調に進行。今から30年前、1983年の宮崎県の高校の野球部を舞台に、「3人揃うとすぐに騒ぎを起こす“3バカ”として有名な“あさひるばん”」のみずみずしい青春時代が演じられました。収録後、キャストのみなさんに感想をうかがったところ、

浅本有也(あさ):福山潤
「全編宮崎弁は正直大変でしたが(笑)、現場でみんな力合わせて取り組めた上、宮崎弁の予習と現場の指導のおかげもあっていい雰囲気で収録できました」

日留川三郎(ひる):細谷佳正
「声優の仕事を始めて様々な方言を喋らせていただく機会があったのですが、大体方言を喋るのは一人とか二人で心細かったりもしたのですが、今回は舞台が宮崎なだけに、みんなで四苦八苦しながら宮崎弁を喋って作り上げて、本当に楽しかったです」

板東欽三(ばん):浪川大輔
「宮崎弁を喋るのは初めてで、どうしたらよいものか悩みに悩みました。さらに、映画版で山寺さんが演じた“ばん”を自分が演じるということで、しかも山寺さんから『“ばん”を宜しく』というメールが…。やせました(笑)。でも、スタジオでの雰囲気がとても良く。懐かしくも面白いお話を楽しく演じることができ、ほっとしています」

阪元幸子(幸っちん):中上育実
「東京生まれの東京育ちなので、方言というものに憧れがあったのですが今回初めて、宮崎弁をご指導頂きながらしゃべらせて頂き、宮崎弁、いいなぁと思いました。馴染がないはずなのにどこか懐かしさと温かさを感じる宮崎弁で展開する、素敵な作品です!」

野沢七郎(のざわな):中村悠一「本当に楽しい収録でした!ただ、僕だけ方言がなかったので楽なような少しさみしいような…。ただ言い換えますと自分以外みんな訛ってる&時間が空くと方言の練習をしているので、つい本番やってしまいました…。訛らなくていい役なのに訛ってしまうなんて…つられてしまいました。」

日留川月子(月ちゃん):春野ななみ
「宮崎出身という事もあり、方言指導と月子役をやらせて頂きました。宮崎の方言は「ちゃ」「ちょ」等、普段言いにくい言葉を使うことが多く、よく今までスラスラ話せていたものだと感じました。あと、言葉自体は変わらなくてもアクセントが全然違うといったものが多く、改めて方言というものの難しさを感じました。」

阪元雷蔵(監督):藤原啓治
「宮崎弁は、いろんな方言がまざってる感じで、やっぱり難しいですね。演じるのは“西田さんが演じる監督の若い頃”でしたが西田さんを意識してもねー(笑)無理は禁物って事で、気にしないようにしました。」

とそれぞれの感触を語ってくれました。
 このラジオドラマは、11月11日から12月6日までの毎週月〜金曜に、文化放送『くにまるジャパン』内で全20話をオンエア(午前11:30〜11:35頃)。またリピート放送として毎週火〜土曜に文化放送『走れ!歌謡曲』(午前3:40〜3:45頃)内でオンエアいたします。

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執筆者

Yasuhiro Togawa