2000年7月クールにテレビ朝日系列にて放送された連続ドラマ「トリック」。自称・超売れっ子実力派マジシャンの山田奈緒子(仲間由紀恵)と、騙されやすい天才物理学者、上田次郎(阿部寛)の“迷”コンビが不思議な現象の裏に潜む“トリック”を暴いていくという摩訶不思議なストーリーと、今や日本映画界を担う大ヒットメーカーとなった堤幸彦監督の手による独特の世界観が多くのファンの心をつかみ、人気シリーズとなりました。
 そんなトリックシリーズの完結編となる『トリック劇場版 ラストステージ』が来年1月11日に公開されることが決定し、今回トリックシリーズ初となる海外ロケを敢行!映画は7月5日にマレーシアでクランクインし、約3週間の撮影が実施されました。ロケ地となったマレーシアの都市クチンは、マレーシアの首都クアラルンプールから飛行機で約2時間ほどのボルネオ島にある都市で、都市名の「クチン」はマレー語で“猫”という意味で、街中にはシンボルである猫の像が鎮座し、“ネコの街”として有名です。またジャングルリゾートとしても有名で、郊外にオランウータンの保護施設があることからも世界中から観光客が集まる東マレーシアの玄関口とも呼べる都市です。日本から約5000km離れた土地で撮影されたボルネオ島のジャングルと雄大に流れるサラワク川の大自然がトリックシリーズの完結に華を添えます!
さらに、ドラマからのレギュラー出演者である仲間由紀恵、阿部寛、生瀬勝久、野際陽子などのメンバーに加え、物語の中でジャングルの奥に眠る地下資源開発を進めるために奈緒子・上田とともにジャングル奥地の集落へと向かう、貿易会社の社員・加賀美慎一役に東山紀之、メンバーに同行する医師・谷岡役に北村一輝、そしてジャングル奥地に住む謎の呪術師役に水原希子の出演が決定!!個性派揃いのメンバーが堤監督の演出の下でどのような演技を見せてくれるのか!?レギュラーメンバーとの掛け合いで新たなトリックワールドが展開されることは間違いありません!他にも吉田鋼太郎、中村育二の演技派、個性派が集まる共演陣の出演が決定!トリックシリーズならではのびっくりカメオ出演者にもご期待ください!!
また8月10日(土)から全国の映画館にて“トリック”のスペシャルバージョンの携帯マナー特報が上映されることも決定いたしました!この携帯マナー特報もマレーシアで撮影され、仲間さん・阿部さんが上映中のマナーに関して“トリック”らしく注意喚起する笑える特報に仕上がっておりますのでお見逃しなく!
そして、“トリック”のスピンオフドラマ「警部補 矢部謙三2」もテレビ朝日系にて毎週金曜よる11:15〜放送中!(一部地域を除く)こちらも併せて是非お楽しみください!

シリーズ初の海外ロケ&豪華出演陣も勢揃いした“最後”の“トリック”。ぜひご期待下さい!

キャスト&スタッフのコメント
仲間由紀恵(山田奈緒子役)
 「“トリック”は以前から海外で撮影したいと話をしていましたし、また思っていたのですが、まさか最後の作品が海外になるとは…。寂しい気持ちもありますが、今回、マレーシアに初めて来て、キャスト・スタッフが汗だくで頑張っているという懐かしい“トリック”らしい雰囲気の中で撮影できましたので、是非、みなさん楽しみにしていてくださいね。」
阿部寛(上田次郎役)
 「“トリック”で海外には以前から来てみたかったです。日本では色々な村や山の中でロケをしたので、もうロケをするところはないんじゃないかと思っています。今回久しぶりに夏に“トリック”を撮影するということで、初めて“トリック”の現場に臨んだ時も夏だったので、第一作のような雰囲気が再現されるんじゃないかと期待しています。」

生瀬勝久(矢部謙三役)
「今回は、前回までのシリーズと違って、奈緒子さん(仲間さん)と上田先生(阿部さん)との共演シーンが多くて嬉しいです。今まで見たことのないような仲間さんと阿部さんの表情などを見ることができて本当に楽しいです。」

東山紀之(加賀美慎一役)
「“トリック”の世界観は以前から僕も知っていたので、今回参加できてとても嬉しいです。監督からはどんな状況でもスーツをきちっと着て、ピシッとしている役柄と言われていたのですが、実際にマレーシアに来てみるとあまりの暑さにはまいりました。シリーズの最後の作品に出演できることは大変嬉しいことなので、頑張って暑さと、監督の撮影スピードと戦い、有終の美を飾りたいと思います。」

北村一輝(医師・谷岡役)
「レギュラーの方々にも、とても和やかに迎え入れて頂き、大変楽しく撮影をさせていただいています。本当にみなさんのキャラクターが強いので、それに飲まれることなく、“トリック”の世界にうまく入っていければと思います。全てのシリーズがすごく魅力的なので自分が加わることで、よりラストステージが面白くなれば嬉しいです。」

水原希子(呪術師役)
「“トリック”といえば日本では知らない人はいないと思うんですけど、記念すべき最後の作品で、重要なキーパーソンになるような役柄を演じさせていただくことに少しプレッシャーを感じていました。しかし、現場に入るとすぐに堤監督の世界観に入ることができ、レギュラーのみなさんのおかげで自然に“トリック”の世界に染まることができました。実際に映画になった時にどのようなキャラクターが出てくるのかすごく楽しみです。」

堤 幸彦監督
○マレーシアロケについて。
「日差しは強く、気温は高く、スコールもしょっちゅう降る中、いくつものジャングルと洞窟を転々とする過酷な現場ではありますが、現地の方々が協力的で撮影は順調です。なによりマレーシアは、大変奥の深いところで、知れば知るほどおもしろいんです。語れば何時間でも語れますよ。地球の東西、南北の中間に位置し、複雑な歴史背景の中で多民族が住み、様々な宗教と文化が混在し、ジャングルの中でWi-Fiが繋がるという自然と現代文明が交錯する不思議な土地は、奇妙なダークさと底抜けな明るさが渾然一体となった“トリック”の世界にピッタリです。今回の完結編には、“トリック”シリーズの原点に帰るというテーマもあり、シリーズ中ずっと引っ張っていた奈緒子の出生の秘密にもスポットライトが当たりますので、“トリック”の集大成を飾るのにふさわしいこの場所で撮影ができたことに運命を感じます。」

○俳優について。
<東山紀之さん>
「東山紀之さんは『エイトレンジャー』(12年)で初めてご一緒しましたが、真面目な役を演じていてもそこはかとなく漂うユーモアが魅力的な方です。今回は、最近スーツ姿の役が多いことを逆手に取って、究極の真面目なスーツキャラを演じてもらいました。これが非常に面白いんです。また、一回だけ少年隊ファンにはたまらないであろう瞬間を作りまして、それができたことが個人的には嬉しいです。お楽しみください。」

<北村一輝さん>
「最近、「SPEC〜翔〜」(12年)『テルマエロマエ』(12年)「ATARU」(12年)と強烈に個性的な役が続く北村一輝さんに、残るはこのキャラしかないというものをやっていただきました。そのキャラのヒントは、彼の名前の中に隠されています。北村さんの全身を駆使した実に巧みな描写力には目を見張るばかりです。」

<水原希子さん>
「水原希子さんのことは、『ノルウェイの森』(10年)から注目していました。ハーフである彼女とこの国の良い意味でのハイブリッド感とは親和性がある。なにより全身から醸し出すオーラの力が大きくて、圧倒されます。ミステリアスな異国の呪術師役にふさわしい存在感です。」

<仲間由紀恵さん、阿部寛さん>
「今や大スターの仲間由紀恵さん、阿部寛さんですが、撮影に入ってわずか一秒で、奈緒子と上田に戻ってしまっていました。おふたりは百戦錬磨の演技の腕前の持ち主なので当然といえば当然ですが、10年前、シリーズ第一作がはじまったときは、これほど奇妙な三枚目の役は難題だったかもしれませんが、今や軽々と演じている上に、さらなる進化を見せています。仲間さんは非常に切ない表情を見せてくれ、観客を泣かせること必至です。阿部さんは上田としてさらにパワーアップして楽しませてくれます。」

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執筆者

Yasuhiro Togawa