5月26日(土)より、東京・新宿武蔵野館、大阪・シネマート心斎橋にて好調スタートを切った
サイコ・スリラー『ミッドナイトFM』。

鑑賞したお􁐈様方が、「メディア」のありかたについて物議をかもしている事がわかった!
本作は、ニュースキャスターから人気ラジオDJ に転身したソニョン(スエ『夏物語』)とその家族が、殺人鬼と化した見知らぬ男ハン・ドンス(ユ・ジテ『オールド・ボーイ』)に襲われてゆく、恐怖の一夜を描いています。
パーソナリティが番組内で発したささいな言葉がきっかけとなり、殺人犯となってゆくハン・ドンス。

パーソナリティとリスナーの歪んだ双方関係の在り方が、他人事ではないと話題に。
一方通行に発信していた「メディア」が、インターネットやツイッター、フェイスブックなど個人通信機器の発達で、受けて側だった人々から意見を寄せることが多くなり、メディアで発信する側と受け手側の接点が多くなった結果、まとまりのつかない価値観がうごめいている現状の問題点が、本作に描かれています。
キム・サンマン監督も、メディアとリスナーの関係に対して、「互いに大きな影響を及ぼし合う関係になったリスナーとパーソナリティ。そんな時代に、我々はどのようにメディアと接していけばいいのかを考える必要がある」と語っています。
改めて、メディアの在り方が問われているようです。
社会派な提議もしている『ミッドナイトFM』を鑑賞して、あなたのメディア論も確認してみてはいかがでしょうか?

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執筆者

Yasuhiro Togawa