監督は本作が長編デビューとなる伊月肇。映画『−X−』は、大阪の郊外を舞台に、痛みを抱えた人たちが再生するまでを描く群像劇。
2007年に撮影したものをようやく今年、劇場公開までこぎ着けた力作です。
上映期間は連日映画監督、作家などのゲストをお呼びしてトークショーを行います。

映画を撮ることは簡単である。言葉や身体や風景を利用して、私が世界を描いたのだと信じることも容易い。
でも、映画を作ったつもりで、映画のようなものを作らされていることに気づく人は少ない。
映画を作ることは難しい。「マイナス・カケル・マイナス」には人を驚かすような独特な手法や、出来事は何も無い。
しかし、そこには描かれた世界ではなく、生きられた世界がある。
映画のようなものではなく、すべての要素が不可分に結晶化する瞬間がいくつもある。
希有なことだ。そんなことはもう無いと思っていた。あきらめる時代は終わった。まだ映画は作れる。そう思った。
                                         諏訪敦彦(映画監督)

イベントスケジュール

12月3日(土):初日舞台あいさつ(伊月肇監督)
12月6日(火):木村文洋(映画監督)/吉田浩太(映画監督)×伊月肇(監督)
12月7日(水):寿美菜子(声優/本作出演)×伊月肇(監督)
12月9日(金);諏訪敦彦(映画監督)×伊月肇(監督)
12月10日(土):山本政志(映画監督)×伊月肇(監督)
12月12日(月):今泉力哉(映画監督)/平波亘(映画監督)×伊月肇(監督)
12月13日(火);保坂和志(小説家)×伊月肇(監督)
12月15日(木);空族富田克也(映画監督)/相澤虎之助(映画監督)×伊月肇(監督)

公式HP http://mainasu-kakeru-mainasu.com/

関連作品

http://data.cinematopics.com/?p=49835

執筆者

Yasuhiro Togawa