映画史上初と言っても過言でないほど、一切が謎に包まれていたJ.J.エイブラムス製作の『クローバーフィールド/HAKAISHA』が先週の1月18日、全米の3411館で公開され、1月の興行記録を打ち立てた。

昨年の7月2日の夜、先行上映された『トランスフォーマー』の初日より上映された“タイトルのない映画”の予告は全世界的なセンセーションを呼び、WEB上でその実態についての様々な憶測が乱れ飛んだ。この日、その正体をいち早く見極めようと、全米の上映館には若い男性層を中心に観客が押し寄せ、一部上映館では珍しくなった列をなす姿も見かけられた。
タイトルのない予告編やポスター、全編に及ぶ手持ちのカメラによる撮影という内容、公開のわずか2日前にしか試写を行わない宣伝戦略など、従来の常識をことごとく覆す手法は、興行の事前予想も困難なものにしていたが、ウィークエンド3日間の成績は4100万ドル(約44億円)(Estimates)となり、今年最高のオープニングであることはもちろん、1月公開作品で歴代新記録のスタートとなった(従来の記録は97年の『スター・ウォーズ 特別篇』の3590万ドル)。さらに、アメリカの祝日であるキング牧師誕生日のウィークエンド成績でも歴代新記録を樹立した(従来の記録は02年の『ブラック・ホーク・ダウン』の4日間での3362万ドル)。

日本での公開は4月5日よりTOHOシネマズ六本木ヒルズ他全国ロードショーとなるが、この作品のアイデアはJ.J.エイブラムスが『M:i:Ⅲ』のキャンペーンで来日の際に思いついたということで、日本に特別な思い入れがあるJ.J.自身の提案により、日本のみ“HAKAISHA”というサブタイトルがつくことに決定した。
「エイリアス」「LOST」さらに『M:i:Ⅲ』でハリウッドで今最も注目されているクリエイターであるJ.J.エイブラムスが仕掛けた『クローバーフィールド/HAKAISHA』。突如出現した未知の何物かに襲撃されるニューヨーク、パニックを起こす人々。かつて誰も試みることはなかったハンディ・カメラによるリアルな映像と、最新の視覚効果の融合は、観客をあたかも自分が登場人物の一人になったかのように感じさせる。
この新感覚に溢れ、未曾有のスケールで描くノン・ストップ・ムービーに今全米が熱狂している。

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