誰も頼りにできない、戦場のような家庭や学校。
哀しすぎて泣くことすらできないまま、十三歳の少女は軽やかに疾走する。
成長する過程で誰もが経験する、子供でもなく大人でもない、もどかしくも漠然とした不安感と痛みを、中学一年生のサチ子(宮崎あおい)に突きつけられる残酷な現実を通 じて描き出す。 サチ子自身の混乱を反映させ、クールで無関心を装ったスタイルを貫いた「害虫」は、塩田明彦監督の『月光の囁き』『どこまでもいこう』に続く、圧倒的な演出力を感じさせると同時に、新たな方向性を指し示す反抗的で美しい作品。宮崎あおいの演技が心に強く刻まれる。 2001年ヴェネツィア国際映画祭「現代映画部門」正式出品。

『害虫』の初日舞台挨拶が決定!

3月16日(土)〜渋谷ユーロスペース    
3時・5時・7時の各回上映前
ゲスト:宮崎あおい、塩田明彦監督ほか

□作品紹介
http://www.cinematopics.com/cinema/works/output2.php?oid=2455